〓読書感想文: 森永卓郎『モリタクの低糖質ダイエット』
2020-12-02





2020年12月02日にブログ「食べ過ぎるな!」に書いた記事のコピペ。

(ブログ「食べ過ぎるな!」の内容をアサブロに引っ越し中。)



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読書感想文: 森永卓郎『モリタクの低糖質ダイエット』 

20201202

 

森永卓郎『モリタクの低糖質ダイエット』

 

某書籍通販サイトのコメント欄で賛否両論あったので、とりあえず図書館で借りて読んでみたが、個人的には面白く読めたし、とても良く企画された本だと思った。

 

表紙と裏表紙の、before ⇒ after の写真以上に強力な説得力がないわけだが、スタイリストのシュアな仕事ぶりも感じられる:表紙の森永氏の服装である。 トップスを膨張色の白いシャツにして、ボトムに収縮色のダークネイビーの、裾に向けてテイパードされたパンツを合わせることによって、じつはそうでもない森永氏の体型を精悍な逆三角形型に見せようとする工夫がなされている。 白いシャツの襟元がはだけすぎでは?と思う向きもあるだろうが、これは、首を長く見せて縦のラインを強調することによって、体形をスリムに見せる目の錯覚効果を利用したものだろう。 白いシャツを腕まくりさせたのも、膨張色の白の面積を少なくすることで、やはりスリムに見せる意図があると感じる。 ベルトと靴の色を、実直さのイメージがある茶色にしたことも、この本の内容の信頼性を高める効果に、間接的に一役買っている。 スタイリストさん、グッジョブである。 

 

表紙の背景色をブルーにしたのも効果的だ。 背景を暖色系のピンクやオレンジにしたら、この本のターゲット層の中年ビジネスマンが書店で手に取りづらいかもしれない。 それに何よりも、特定の食べ物(糖質)を食べないダイエットの本であるから、食べ物の色に一番多いピンクやオレンジ色や、野菜の緑色にするよりも、光ものの魚ぐらいしか思い当たらないブルー系にしたほうが、ダイエット本にはふさわしい。 人間は、青い色には食欲が沸かないのだ。 タイトルの文字にレモンイエローを使って、爽やかで健康的な印象をデリバーしようとしているのも秀逸だ。

 

文章のコンテンツに関しては、ベストセラー本を連発する森永氏の文才が光る、わかりやすくて読みやすい文章だが、「ぶっちぎりのデブ」や「糖質モンスター」などのキャッチーで笑える用語は、企画サイドによるものなのかどうかは、定かではない。 一方で、「マッチポンプ」や「コペルニクス的」といった用語や、「食費は変動費」や、鮮魚の「価格弾力性」、シリコンクッカーは低い「初期投資」で済むなど、森永氏ならではの経済学のコンセプトでダイエット活動をとらえる視座が、ターゲット層である多忙なビジネスピープルのハートをつかむ。 糖質オフダイエットから日本経済への提言につなげるあたりは、タレント経済学者の森永氏ならではの壮大な青写真だが、内容はしごくごもっともである。

 


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